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ハワイ・スペシャリストに聞く:アールアンドシーツアーズ 山口直人さん

「ハワイは相当、奥深い」
実体験の“感覚”がハワイの魅力を伝える源に

候補1_IMG_2277.jpgアトラクションやイベント、新オープンのお店やホテルなど、現地の最新情報を把握することは大切なこと。しかし、「それを実際に自分で見て体験してみなければ、本当の良さがわからない」と、山口さんはいいます。山口さんが現地で得た"感覚"から、ご自身で感じるハワイの良さや今後の可能性をうかがいました。

株式会社 アールアンドシーツアーズ
本社営業部 営業手配チームサブチーフ 山口直人さん
ハワイ業務経験:エア手配、ランド手配

 

Q.山口さんにとって、ハワイの好きなところはどこですか 

 さわやかな気候とゆったりとした時間の流れです。朝起きて、ホテルのベランダから目前に広がる海をボーッと眺めるだけでも、気持ちが満たされる気がします。頬をなでる風も爽快で、東南アジアのリゾートとは違う。ハワイだからこそ、感じられるものです。ですから、自分の理想の過ごし方は「何もしないのが一番」。ビーチやリゾート内のプールに行ってのんびりするのが好きです。でも、これは旅行会社が勧める過ごし方としては、"商売的"にはダメですよね(笑)。

 

Q.ハワイで体験したことで一番、印象に残っていることは 

137.JPG 最近ではホノルル・センチュリー・ライドです。スポーツ好きの友人から誘われたのがきっかけで、本当は自分からやりたいと思ったわけではありませんでした。ただ、その前にホノルルマラソンに誘われたのですが、それを断った後の提案だったので、自転車なら自分でもやれるかなと思い、結局5名で参加したんですよ。

 エントリーしたのは50マイル(約80キロメートル)の部門。朝6時30分くらいにスタートし、7時間くらいで完走しました。往路は元気だったのでスピードも速かったですが、帰りは上り坂のときはやっぱり厳しかった(笑)。ただ、ルールの規定が少なく、途中でバイクを停めて休んだり、景色を楽しむこともできるので、気分が楽ですし、なんといっても自分の足でペダルを漕ぎ、受ける風が気持ちいい! 終わったあとの達成感はなかなか得られるものではありません。ハワイは海やショッピングなどの従来のイメージが強いと思いますが、それを自転車という別の角度から見て体験することで、新しいハワイのイメージに出会うことができますよ。

 ちなみに、コースは20マイル(32キロメートル)から100マイル(160キロメートル)まで6つのコースを選択でき、大会当日の変更も可能なので、当日の体調にあわせても無理なく参加できます。年代を選ばず、家族での参加もしやすいですよ。そういえば、自分が参加した時には学生の団体がいました。修学旅行のようでしたね。


Q.このほか、山口さんが注目する旅行素材や旅行形態はありますか 

 やっぱり、ロイヤル・ハワイアン・センターですね。今年、約3年かけた一大開発プロジェクトが終了し、アップグレードされました。隣に、先ごろ完成したワイキキ・ビーチ・ウォークもあり、ハワイのショッピングシーンが新しくなります。こういうところは特に若い人には見て欲しい。このところ、ハワイに限らず海外旅行は20代の動きが鈍いですが、これをうまくピーアールして、動かせていけたらと思います。ただ、燃油サーチャージの値上がりで海外旅行の意欲が減っているうえ、ハワイは物価が上昇していることもあり、敬遠されているという問題もありますが。


Q.山口さんが勧める新たに提案する素材や旅行はありますか 

174.JPG サーフィンやハレイワのイメージが強いノースショアですが、実はエビの養殖も有名で、カフクにはエビの釣堀をしている養殖業者がいます。自分で釣ったエビを食べられるうえ、さらにノースショアの有名なシュリンプ屋台「ロミィズ」のランチボックス付きというオプショナルツアーです。これは新アトラクションとしてぜひ、ファミリーに勧めたいですね。

 それから、これは私のアイディアですが、団塊世代のなかでもラグジュアリーな旅行ができる可処分所得の多い客層に向けてこんなプランができたらと、思うものがあります。彼らは言葉が得意でない方が多いので自由に現地を動くことが難しいと思うのですが、例えばハレクラニなどの由緒ある高級ホテルにリムジン送迎やコーディネーターをつけられたら、滞在中に困ることなく快適な旅行ができるのでは。こういう旅行をしている人はすでにいらっしゃると思いますが、マンパワーのところで旅行代金が高額になると思います。これを大衆的な価格で実現できれば、きっと売れると思うんです。


Q.今、ハワイを取り巻く旅行市場をどうみていますか 

 燃油が値上がりしてから落ち込み気味、という傾向はありますが、それを払ってでも「行きたいと思える価値」をどう付けていくかが課題だと思います。今のパッケージツアーはスケルトンタイプにかたよりがちですが、それだけじゃなく、ハワイの文化を知ってもらえるようなツアーを作る必要があると思っています。

 ハワイは相当、奥深い場所で、そういうところを紹介したい。現地の情報を積極的に入手することは大切ですが、それを魅力として本当に理解するには、実際に行って、見て体験し、心で感じることが大切だと思うんです。情報として知ることと、自分で実感することは別で、自分にも「体験して確認すべきこと=知らないこと」がたくさんあります。しかも、年月が経てば街は変わっていきますし、お客様のニーズは多様化していて、求められる事柄さえ常に変化しています。それを自分でじかに見て体験し、自分の物としていく機会を、これからも意識して作っていこうと思います。


ありがとうございました。

 

スペシャリスト・山口さんにとってのハワイの魅力
「心身ともにリフレッシュできる場所」

※「ハワイ・スペシャリスト」とは、ハワイ州観光局(HTJ)が旅行業界向けに実施しているEラーニングのこと。詳細はHTJのホームページへ。

▽HTJ旅行業界&メディア向けページ
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